劇団クロックガールズ  第3回公演

死んでも言っちゃいけない、10のこと

都心にそびえる５０階建ての高層ビル・○○タワー。

1978年にサンシャイン60が完成するまでは、日本一の高層ビルだった。

そこには、さまざまな人々が集まりそれぞれの夜を過ごしていた。

楽しく、幸せな夜を。

そう、今日と同じ幸せな明日が来ることを、微塵も疑わずに。

ところが……！

階下で火災が発生。

エレベーターも停止し、階段は煙突状態。

逃げ場を失った人々は、

途切れ途切れながらもつながる携帯電話やテレビニュースによって、

火災の情報を得る。

しかし、それらの情報は、彼らに絶望を与えるばかりだった。

スプリンクラーや防火扉の故障で火災が拡大。

届かないハシゴ車。

おりからの強風で近づけないヘリコプター……。

死を覚悟した人々は、それぞれ、「罪」を告白する。

ある者は、「真人間」になって死にゆくために。

ある者は、思い残すことがないようにと。

ある者は、パニック状態からの「本音の吐露」として。

しかし、なんと、火災は鎮火。

幸か不幸か、助かる見込みが出てきてしまった！

嘘っ!?　マジっ!?　ヤベェッ!?

喜ぶどころか、凍りつく面々。

……言わなきゃ良かった……聞かなきゃ良かった……。

一度は死を覚悟し、欲望をなくした彼らだけれど、生きられるなら話は別！

欲とエゴの塊そのものに戻った彼らの新しいバトルが始まるが……。

古い高層ホテルを舞台に描く

抱腹絶倒・予測不能のパニックコメディ！